企業看護師 未経験

看護師資格を持っていたとしても、企業で看護師として働く場合は「ゼロからスタートなのだ！」という心構えが必要です。まず、こういう気持ちを持つことが前提であることは理解してください。実際大手企業から中小企業まで、様々な会社で企業看護師は働いています。仕事上、看護師としての経験・技術・知識などはとても大切になりますが、どんな方でも企業看護師という立場は初めてなわけですからね。

企業看護師に限らず、新しい職場では「一刻も早く慣れたい！」というのが誰しもの思いです。でも、看護師のみなさんは今までの仕事を通して様々な能力を培ってきていますよね？病院勤務の看護師は、様々な医療補助・医療行為には慣れ親しんできているはずです。また、患者さんへのアドバイス・ケアなどを通して病人を見る目（観察能力）も養われていますし、患者さんへの各種検査・与薬の説明、指導などにおいても、コミュニケーション（対応する技術）能力をお持ちのはずですよね。

人によって得手不得手というのはあるかもしれませんが、培ってきた能力という部分で看護師が職場慣れしやすい企業を考えてみましょう。例えば、工場系の企業を考えてみてください。肉体労働・機械操作という労働環境から、怪我などの応急処置の可能性があることは容易に想像できますよね。医療補助・医療行為を行なってきた看護師には馴染みやすいかもしれません。

デスクワーク系の企業では、企業内の健康管理室などに勤務することになりますが、肉体労働とは違った健康面での管理・指導が社員に必要になってきます。体をあまり動かさないことから起こる身体面での不調や肥満、急増するストレスやうつ。このような弊害に対する保健指導・予防などが看護師に求められます。健康相談もとても大切になってきますので、デスクワーク系の企業は、人とのコミュニケーションや健康面での教育・指導が得意な方には慣れやすい職場と言えるでしょう。

電話相談業務が仕事であるコールセンター勤務の看護師もたくさんいます。健康面における相談業務を電話やメールで行いたいと思っている方には、コールセンター勤務はとても馴染みやすいと思います。ただ、的確で迅速な処理が必要な業務なので、どちらかと言えば頭の回転の速い人向きかもしれませんね。

企業看護師の業務には社員の健康診断がありますが、産業医の元での医療行為の補佐（採血、検温、血圧測定、測脈など）に関しては、看護師のみなさんはお手のものだと思います。

最後に求人という部分でお話させていただきますが、工場系の企業は臨床経験の深い看護師を採用する傾向にあります。またデスクワーク系の企業では、経験豊富というより、経験の浅い（未経験者も）方や新卒者を採用する場合もかなり多いですね。コールセンターでは研修制度がしっかりしている会社が多いので、電話相談未経験者OKの求人が多いですよ。