企業看護師の一日

健康管理室で働く企業看護師の一日

企業看護師の仕事というのは、勤務場所によって多少の違いはあるものの基本は同じです。では、企業の健康管理室に勤務した場合の一日の仕事の流れをご紹介しましょう。

 

企業の一社員として働くわけですから出社は8:30くらい(企業規定による)になります。企業看護師に限らず、社員が出社してまず行うことは今日一日の予定の確認ですね。まず、健康管理室勤務で押さえておきたいことは、健康管理室が開いている間は、身体の不調・心の悩みなどを訴える社員が常に健康相談を受けに来るということです。日によっては一日中相談業務に邁進するときもあれば、誰も健康相談に来ないということだってあります。

 

そしてこの健康相談の合間に様々な業務をこなしていくことになります。例えば、定期診断の結果による面談、応急処置などがあった場合は関連する書類の作成、もしかしたら休日中の社員からの電話相談もあるかもしれません。作業環境の見直し案の作成、作業手順の効率化の提案書類の作成、労務厚生費の運用チェック、健康診断問診票のチェック、社員の健康状態などを報告するための書類の作成など、とにかく事務的な仕事はかなりしなければならないようですね。

 

企業内の社員への対応だけでなく、外部の人間の接客をすることもありますよ。例えば、産業保健推進センターや産業保健学会からの来客があるかもしれません。産業保健活動に関することは企業の看護師が対応する必要がありますから。

 

こうした様々な業務の中で、日々しなければならないのが「職場の巡視」というものです。これは作業環境などを見るだけではなく、問題のある社員(健康相談を受けた方、生活習慣病の指導中の方など)に声をかけて様子を見ることも含まれてきます。また、この職場巡視には、問題のある社員をいち早く発見するという目的もあるのですよ。企業看護師は常に社員の健康を見守っていくのが仕事なのですね。蛇足ですが、健康診断を行う日は、産業医の元で医療補助などを行い、産業医をサポートしていくのも看護師の役割です。

 

こうして一日の業務が終わり17:30〜18:00には退社ということになりますが、この時間も出社同様、企業規定に準ずることになります。

 

企業看護師の一日の流れというより、日々行う業務をいろいろ書いてみましたが、企業に勤務する看護師は、様々な業務をこなさねばならない立場にあることを改めて実感します。また、企業看護師はなかなか大変な仕事だなと思う反面、社員の健康を守っていく素敵な仕事でもあるのだなと感じますね。